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施設に面接に行く ヘルパーというと、大きく分けて、施設で働くか、在宅で働くか、という選択肢がありますよね。 私は最初は施設で働きたいなあと思っていました。それで施設に何回か面接に行ったんです。ですが、施設で採用されるのは新卒の人ばかり。新卒の人以外は、安い賃金のパートのみ。どれだけパートで頑張っても、社員にはなれない、と嘆いている人を沢山知っています。体を壊して辞めて行く人も多くいました。 そんな中、ある社会福祉法人への面接に行きました。 障害者の方々の施設です。社員募集の面接でした。その時の面接はちょっとショッキングでした。 その社会福祉法人はかなり辺鄙なところにあり、私の家からかなり遠いところでした。周りは工場地帯で、バスも殆どありませんでした。面接に行くのも時刻表を睨んで睨んで、どうにかバスを見つけて行きました。 施設はとても大きく、利用者さんの数もとても多かっったです。通所施設と入所施設の両方がありました。 募集要項では、通所施設の社員募集でした。ですが面接で話を聞いていくと、夜勤をボランティアで定期的にやってほしいとのこと。ちなみに、定期的というのは週に1回以上ということなのですが。 この施設は設立当時にかなり無理をしたらしく、沢山借金があるとのことでした。その借金を返すため、社員は休日返上でバザーをやったり、イベントに出てもらうことにしているということでした。又、夜勤を定期的にボランティアとしてやって欲しいとのことでした。 パートでなく社員であれば、又勤める先が福祉施設であれば、勤務時間外に色々とやらないことがあるというのが現状だと思うんです。バザーなどを行うのも普通にやっています。そういうバザーにボランティアで行ったことがあるので分かります。 ですが、私は昼の仕事だと思って面接に行ったのに、夜の仕事を定期的に全てボランティアで、と言われ困ってしまいました。夜勤の仕事中、事故が起こったらどうなるんでしょう。 とてもじゃないけどそこで提示された給料だけでは食べていけないですから、他の仕事もしようと思っていましたから困りました。休日も殆ど無いようでした。 入社してからダマサレタ、と言われたくないから全部話しました。同意してくれますよね?貴方をすぐ採用したい、と言われました。 福祉の仕事をしている人たちはまわりに多くいますが、夜勤をボランティアで強要されている人はいないですし、ハローワークの求人票に全く書かないのも(まあ、書けるわけないですが)どういうつもりだろうと思いました。 福祉の仕事をやりたい奴は、何でも施設の言うとおりにしろ!ボランティアで何でもやれ!と言われると、はっきり言って私にそれは無理なんです。 ボランティア精神が旺盛じゃないからアンタ向いてないよ、と言われたらそうかもしれません。 でも、自分の生活をきちんと自分で守っていくことは凄く重要だと思うんです。例えどれだけ価値があると自分が思う仕事でも、借金をしてまでやりたくない。ほんの少しでも貯金しながら、休みも取ってリフレッシュして、自分の生活に責任をとって暮らしていきたいと私の場合は思いました。 その面接の後、施設の中を案内されました。大きな施設ですからそれはそれは沢山の利用者さんがいます。 こういう言い方をしていいいんでしょうか、みんな、「死んだような目」で仕事をされていたんです。 実は私はボランティアやら何やらで、色んな施設に行ったり実際に働いたり、実習させてもらっているんです。でも、ここまで暗い雰囲気のところはなかった・・。職員も利用者さんも凄く、しんどそうだった。空気が凄く重かったんです。みんなをここまでにしているのは一体なんだろう・・。それは、今でも分からないのですが。まあ、一瞬しか見ていないのだから、私のこの印象も当てにならないとも思うんですが。 この不況下に、人が決まらない職場っていうのはやはり何かあるのかなあ・・と私は思いました。。 私が福祉の仕事に命を捧げる程の情熱があり、入社前の借金を全部返してやる!という気持があり、経済的に余裕があればよかったのかな。 色んな意味で、「余裕」がない私には無理でした。 今でも時折、ハローワークで求人を見ます。施設で働きたかったけれど、私は、そこで働くのは無理でした。 |